法人で使えるかなりお得な節税方法9選【2021年版】

目安時間 40分

こんにちは!節税会計士のタッキーです!

 

本日は「法人でも使える、かなりお得な節税方法9選【2021年版】」

についてランキング形式で発表していきたいと思います!

 

 

事業が順調に伸びて法人化したけど、

節税については何から取り組んでいいか分からない。

 

いつも決算期が来て利益が出たら

仕方なく消耗品を購入したり広告費にお金を投入して節税している。

 

けどこれではお金が減るばかりで、

他にいい節税方法があるなら知りたい。

 

僕も会社を設立した時は同じようなことで悩んでいました。

 

この動画を見ると、法人が使えるお得な節税方法9選を知ることが出来ます。

ぜひ取り入れられるものから取り入れて頂ければと思います。

 

You tubeでは動画で解説しています

 

結論・意外な真実

まず最初に法人の節税について、

一番重要なことは何か、それをお伝えします。

 

法人の節税では「ネズミ」が一番大事です。

 

この動画を最後まで見ればその理由も分かるので、

ぜひ最後までご覧ください。

 

 

 

 

まず節税ランキングを発表する前に、

今回紹介する節税方法には中小企業だけに認められている方法もあります。

 

また法人では個人事業主とは異なり青色申告をしている人がほとんどなので、

青色申告をしている前提でお話をしていきます。

 

以上の前提でこれからの節税方法を聞いて頂ければと思います。

 

それでは早速、

お得な節税方法を第9位から紹介していきます。

 

9位:短期前払費用、少額減価償却資産、消耗品や広告費等

第9位は

 

・短期前払費用

・少額減価償却資産

・消耗品や広告費等

 

です。

 

3つまとめて取り上げましたが、

これらは

 

・資金に余裕がある会社

・来年以降に何か経費になる支払いを予定している会社

 

以上のような会社向けの節税方法です。

 

確かに税金は減りますが資金の流出が伴うことや、

 

少額減価償却資産や消耗品については

税金を払いたくないがために

タダの浪費をしてしまう会社も多いことから

9位としました。

 

それではまず短期前払費用から解説します。

短期前払費用とは例えば家賃等について一年分の家賃を前払いし、

それを経費にする方法です。

1年分の家賃を前払いすることによって

翌年分の家賃を前倒しで経費にすることができます。

 

ただしこの方法には注意点があります。

この方法を今年は採用して翌年は採用しないなどの運用は認められません。

採用するなら継続して採用しないといけません。

 

家賃以外にも、サーバー代や保険料、

後ほど紹介する共済の掛け金なども1年分を前払い計上が出来ます。

 

次に少額減価償却資産の特例について説明します。

中小企業者は30万円未満の少額減価償却資産について、

1年に300万円までは、減価償却をしないで

全額を経費にすることが出来ます。

 

本来パソコンなどの減価償却資産は

買った年に全額を経費には出来ず、

例えばパソコンの場合は買ってから4年間に渡って、

4分の1ずつ経費に計上することになっています。

 

しかし現在は少額減価償却資産の特例という制度があります。

この制度は平成18年にスタート以降、毎年延長されており、

2020年の4月にも2022年4月までの延長が発表されています。

 

新しいパソコンを購入するときに、

30万円前後のパソコンで悩んでいる場合、

節税の観点からは30万円未満のパソコンの購入がオススメです。

 

最後に消耗品の購入や広告費の支払いです。

これはいずれ必要になるのが分かっているものであれば、

期末までに消耗品の購入や、広告の実施を済ませてしまおう。

というものです。

これにより今年に支払う税金を減らすことができます。

 

ただし、税金を払うのが嫌だからといって

本来必要でないものを購入したりするのはただの浪費です。

 

税金が減る以上に会社から現金がなくなり、

節税したのに現金が減る。

なんて結果になってしまうのでご注意ください。

 

よく

「会社にお金を残したいなら節税するな」

「納税してこそ会社にお金がたまる」

 

なんて言われますが、

それはこの浪費と節税をごっちゃにしてしまう人が

多いからです。

 

8位からは浪費とは異なる

「本当の節税」を紹介していきますので、

会社のお金がふえる節税を知りたい方は、

8位以降の節税は注意してみてください。

 

8位:共済

第8位で紹介するのは共済です。

ここでは小規模企業共済と、経営セーフティー共済を紹介します。

 

どちらも将来のために積立を行い、その全額が経費として認められるという制度です。

 

小規模企業共済は経営者の退職金の積立のために、

経営セーフティー共済は、取引先が倒産したことにより

売上代金が回収困難になった時のために、

積立を行うという制度です。

 

毎月の積立額はかなり自由に設定することができます。

 

そしてどちらも緊急でお金が必要になった場合に、

融資を受けられる制度があります。

無担保無保証で融資が受けられるなど、

通常の融資よりも使いやすかったりします。

 

どちらも受け取るときには課税対象となりますが、

 

小規模企業共済は退職金として受け取る時に

 

年金として分割で受け取れば雑所得

一括で受け取れば退職所得として計算されるため、

掛け金の支払い時と受取時で、ダブルの節税効果があると言えます。

 

逆に赤字の時に解約をして、決算を黒字にする。

そんなことも出来たりします。

 

7位:決算期の検討

次に第7位は決算期の検討についてです。

 

個人事業主は決算の期間が1月〜12月と決まっていますが、

法人は自由に決めることが出来ます。

 

ですがなんとなくこの決算期を決めてしまっている会社も多く、

そのような場合はせっかくの節税のチャンスをフイにしてしまっています。

 

決算期について様々な角度で検討することで、

節税につながることがあります。

 

なので、決算期の検討について3つのパターンを紹介します。

 

1つ目は繁忙期を期首にするです。

会社によっては売上の大半が一年のある時期に偏っている、

そんな業種もあるかと思います。

 

例えばスキー場などの季節が関係する商売などです。

この場合売上があがるのを決算期末ではなく期首にすると、

色々なメリットがあります。

 

まずは1年間の売上が予想しやすいので役員報酬を決めやすいです。

利益が大きくなりそうなら役員報酬は大きくしたいですが、

役員報酬が多すぎて赤字になったら損してしまいますよね。

 

次に売上があがってから決算までの期間がながいため、

じっくりと節税対策を検討して実行することが出来ます。

 

一年の売上のうちほとんどの売上が一時期に集中しているなら、

繁忙期が期首になるような決算日への変更を検討してみてください。

 

2つ目のパターンは期末直前に多額の売上が発生してしまったときに、

多額の売上が発生する直前に決算期を変更してしまうという方法です。

 

これを実行することにより1つ目のパターンで説明した

「繁忙期を期首にする」と同じような状態になります。

 

多額の売上が生じてから1年間を節税対策の検討と実行にあてられます。

 

決算がせまっていると

有効な節税策を検討する時間も

実施する時間も少なくなってしまうので、

なかなか有効な策を実施できません。

 

これを決算期の変更してしまい猶予期間を伸ばすのです。

 

注意点としてはあまりやたらと何回も、

変更を繰り返さないようにしてください。

 

毎年決算期を変更なんてことをやると、

露骨な節税目的に見えてしまいますので、、、

 

3つ目は会計期間を半年にするという方法です。

これは1つ目や2つ目とは少し毛色が違います。

 

役員報酬の設定額で毎年悩んでいる人も多いと思いますが、

これは売上と1年の利益の予想がしづらいからですよね。

 

役員の報酬はよほどのことが無い限り1年間は変更できないので、

1年分の利益を予想して役員報酬の設定をしないといけません。

 

ですが、会社の会計期間は実は、

1年ではなくても良いって知っていましたか?

 

例えば半年などとするのも認められています。

これをすることにより役員報酬の変更を

1年に一回ではなく、半年に一回できることになり、

最適な役員報酬を適用しやすくなります。

 

確定申告回数も2倍になってしまうのでコストも増えてしまいますが、

それよりも役員報酬を設定を見直すチャンスを増やしたいといった場合は、

ぜひ検討してみてください。

 

6位:固定資産は中古の購入を検討

第6位は

「固定資産は中古の購入を検討」です。

 

固定資産の購入をする時は新品ではなく、

中古の資産の購入を検討することです。

 

基本的に何年にも渡って使用できるものは

減価償却といって、

買った年に全額を経費にすることは出来ません。

 

5年間利用できるものなら、減価償却費というものを毎年計算し、

5年間にわたって少しずつ経費化されていきます。

 

そして固定資産には法定耐用年数というものが定められています。

基本的にはこの法定耐用年数で定められた期間にわたって、

少しずつ経費化していきます。

 

ちなみに車の場合の法定耐用年数は6年です。

 

ここで、節税したいなら

「4年落ちの中古車を買え」

なんて聞いたことがある方はいませんか?

 

実は固定資産でも新品と異なり中古品については、

この耐用年数の考え方が異なるのです。

 

国税庁のサイトではこのように書かれています。

 

「中古資産を取得して事業の用に供した場合には、

その資産の耐用年数は、法定耐用年数ではなく、

その事業の用に供した時以後の使用可能期間として

見積もられる年数によることができます。」

 

これは簡単にいうと法律で決まった年数でなく、

実際に使える年数で費用化していいよ。ということです。

 

そして実際に使える年数の見積もりが難しい場合は、

一定の方法で計算して、その年数での費用化が認められています。

 

そして詳しい計算過程を省きますが、法人の場合は、

4年落ちの中古車を購入した場合、

なんと1年で費用化することが出来てしまいます。

 

1点だけ注意点があるのですが、

この方法は1年間(つまり12ヶ月)で費用化ができるだけなので、

期末になって購入した場合は1ヶ月分のみ費用化されるということです。

 

残りの11ヶ月分は翌年度に費用化されるので、

決算期末直前の節税対策としては有効でないことにご注意ください。

 

5位〜4位:消費税

次に第5位と第4位で消費税の節税策について紹介するので、

まず消費税について簡単に説明したいと思います。

 

税金で失敗したときに金額が大きくなって影響が大きいのがこの消費税です。

 

事業主の方は法人であれば法人税、

個人事業主であれば所得税、

 

それぞれ節税に関心が高かったりするのですが、

意外に消費税に注目していない方が多いです。

 

そもそも消費税で節税できることや、

事業主は消費税で失敗するととても大きな損をすることについて、

全く知らない方も多いです。

 

この消費税の失敗は、

法人税の節税なんて一瞬で吹き飛ぶくらい大きなものなので、

ぜひ注意してきいてください。

 

「消費税の計算イメージ」

 

まず消費税の節税についての前提として、

消費税の計算方法について説明します。

 

ここでは正確な計算や制度設計よりも

 

理解してもらいやすさや、

イメージしてもらいやすさを優先します。

 

「仮払い消費税」や「預かり消費税」など、

一部説明を省略することもありますがご容赦ください。

 

消費税の計算方法のイメージは、

基本的には法人税の計算と似ています。

 

売上から経費を引いて、その残った部分に税率をかけて計算します。

 

具体的にコンサルタントAさんが一人で会社を立ち上げていたとして、

売上が1000万円、打ち合わせ代やパソコンや撮影機材、広告費等のさまざまな経費が200万円だったとします。

 

その場合、1000万円から200万円を引き、

残りの800万円に消費税10%をかけて消費税は80万円になるというイメージです。

 

ここで一点補足で説明すると役員報酬は、

法人税の計算では経費になりますが、

消費税の計算では経費になりません。

 

消費税の計算イメージはいまお伝えした通りですが、

 

ではなぜ消費税の失敗は取り返しがつかないのでしょうか、

それはこれからお伝えする2つの制度について知っているかいないかが問題となります。

 

5位:簡易課税制度

第5位ということで、簡易課税制度を紹介します・

 

先ほど消費税の計算イメージを紹介しましたが、

実は消費税の経費は、けっこう取り扱いが面倒なものなのです。

 

例えば、

 

法人税の計算では経費になっても、

消費税の計算では経費にならなかったり、

 

経費の中でも、

この経費は税率8%で計算して、この経費は税率10%で計算して・・・

などさまざまな取り扱いが存在します。

 

そしてこれらのルールに従って、

一つ一つの経費を集計するというのはとても大変な作業なのです。

 

そこで、簡易課税制度というものが存在しています。

 

これは

 

「わざわざ経費をひとつひとつ集計しないでいいよ!」

「経費はだいたいの概算額で、ざっくり計算しちゃっていいよ!」

 

という制度です。

 

具体的にいうと、

あなたの売上は1000万円、あなたの事業はサービス業、

だったら経費は50%くらいだよね!?

 

それであれば売上の1000万円に50%をかけて500万円を経費として、

消費税を計算しちゃっていいよ!という制度です。

 

この制度は特にフリーランスの方やコンサルタントの方など、

売上の100%がほぼそのまま利益になるという方に非常に有利な制度です。

 

何も知らないと1000万円に10%をかけた100万円が消費税です。

 

いっぽう簡易課税制度を利用すると

1000万円から経費50%を引いた500万円に10%を乗じて、

50万円が消費税となります。

 

この制度を知らないだけで、50万円の損をしてしまうことになります。

 

でもこの簡易制度は使いたい時にすぐに使える制度ではありません。

 

この簡易課税制度を利用する時は事前に届け出が必要なので、

利用される方は注意してくださいね!

 

4位:課税事業者選択届出

次に紹介するのが第4位、

「課税事業者の選択届け出」です

 

初年度に多額の不動産や設備を購入する場合、

この節税策が非常に大きな効果を発揮します。

 

通常開業2年以内だったり、

2年前の年度の売上が1000万円以下だと、

消費税を確定申告する必要はありません。

 

しかし、売上よりも経費の金額の方が大きい場合、

消費税の還付を受けることができるので、

確定申告をした方が有利だったりします。

 

事業を行う前に多額の設備投資を行う場合や、

事業に関する金額の大きい出費が控えている場合、

この「課税事業者適用届」の提出を考慮する必要があります。

 

例えば、

事業を開始する年に5000万円の機械を購入する等、高額の出費を予定していたとします。

そして、初年度の売上は1000万円だったとします。

 

開業前に税務署に特に何も届け出をしなかった場合、

消費税の確定申告義務も支払い義務もありません。

 

しかしここで、事前に

「課税事業者適用届」を

税務署に届け出していたとします

 

この場合、消費税の確定申告を行うと、

 

売上1000万円

経費5000万円

 

利益がマイナス4000万円となります。

そして利益マイナス4000万円に10%をかけると、

 マイナス400万円となります。

 

ここでマイナスになった場合、税務署から還付を受けることができます。

つまりこのケースでは税務署から400万円の還付を受けることができるのです。

 

一点注意として、

一度課税事業者を選択すると最低2年は課税事業者のままです。

 

つまり来年は支出が大きいので課税事業者の届け出をして還付をしてもらって、

次の年は売上の方が大きそうだから免税事業者に戻ろう、

といった使い方は出来ないので注意してください。

 

3位:役員社宅

次に3位は役員社宅制度です。

社宅制度と聞くと大企業の制度とイメージする人もいるかと思いますが、

実は社内にいるのは社長ひとりだけで、従業員ゼロの会社でも導入することができます。

 

役員の住んでいるマンション等の賃貸物件の契約を会社名義で契約し、

家賃を会社の経費として計上します。

 

これによりどのように節税ができるのでしょうか?

 

まず一点目として、役員社宅の家賃を経費にすることが出来ます。

これにより法人税を節税することが出来ます。

 

仮に月額20万円のマンションに社長が住んでいたとすると、

月額20万円×12ヶ月=240万円

 

年間で240万円の経費を計上することが出来ます。

法人税の実効税率を約30%とすると、

年間で72万円の法人税の節税効果があります。

 

これを社長が個人のポケットマネーで支払うのは勿体ないですよね。

 

次に2点目として、家賃を社長個人ではなく、

会社に支払ってもらうことができるとすると、

その分だけ役員報酬を減額することが出来ます。

 

家賃を会社が負担することは、

実質社長の手取りが増えているようなものです。

 

そのため会社が負担してくれている家賃20万円部分は、

役員報酬を減らしても社長の手取りはほぼ変わりません。

 

その結果、所得税、社会保険料の削減効果が期待できます。

 

例えば先程のように家賃が20万円のマンションに

社長が住んでいたとします。

 

仮にこの社長の課税所得が695万円を超えていたとします。

この場合所得税率は23%です。

 

ここで役員報酬を月額で20万円減額すると

20万円×23%=46,000円の所得税減額となります。

 

年額で計算すると46,000円×12ヶ月=約55万円

の所得税の節税となります。

 

役員報酬を減額できることによる効果はこれだけではありません。

実は社会保険料も削減が可能となります。

 

社会保険料は会社負担と本人負担を併せて約30%の負担です。

 

社長が一人で経営しているような会社の場合で考えると

会社のお金も社長個人のお金も、トータルで考える必要があります。

 

この場合、社会保険料の年間削減額は

役員報酬の月額削減額20万円×社会保険料率30%×12ヶ月=72万円

 

となります。

 

今回のケースで見た社長の場合、

役員社宅制度を導入するかどうかだけで1年で

 

法人税72万円

所得税55万円

社会保険料72万円

 

の差が生じることになります。

 

1点社宅制度には注意点があって、

社宅制度で住んでいる役員や従業員から、

家賃を徴収する必要があります。

 

ただ、これも家賃相場からみて

大幅に安い金額の徴収となります。

 

国税庁のHPに具体的に計算方法が載っているので、

紹介したいと思います。

 

これ、何言っているかすぐに分かりますか?

なかなか言っていることが分からないですよね。

 

ここではこれに従って計算すると、

負担は2割前後になることが多いと知っておいてください。

 

つまりだいたい家賃の80%くらいは会社が負担できるということです。

 

2位:分社化

2位は分社化です。

これは1つの会社で2つ以上の事業を行っていたりする場合などに、

1つの会社を2つ以上に分けることです。

 

分社化することで、1つ1つの事業を明確に切り分けて、

それぞれの会社が自主性や創造性を発揮しながら

事業展開を行うことが出来ます。

 

また会社を分けることで

1つ1つの事業の採算管理がしやすくなります。

 

このようなビジネス上のメリットに加えて、

実は分社化することで、法人税や消費税を調節することが出来ます。

 

注意点としては分社化は節税メリットが大きいため、

税務署も注意してみています。

 

新しく作った会社と今までの会社の事業がどう区分されているのか。

そこを明確に説明できるようにする必要があります。

 

実質的には1つの事業目的しかないのに、

ただの節税目的で、

無理やり分社化はしないようにご注意ください。

 

それでは実際にどのようなメリット、方法があるか説明します。

 

1、会社間で利益のやり取り

 

1つ目は新設した会社と既存の会社で、

利益のやり取りができるということです。

 

新設した会社と既存の会社は法律上、別人格なので、

お互いに取引をすることが出来ます。

 

ここで片方の会社が利益が発生していて、

もう片方の会社は損失が発生していたとします。

 

そして利益が発生している会社が、

損失が発生している会社に仕事を発注したとします。

 

そうすると、グループ会社間全体としては、

税金を減らす事ができます。

 

ここで2つの法人の決算日は出来るだけ離しておいた方が、

仕事を受注した側で節税対策が行いやすくなります。

 

注意点としては価格設定です。

通常100万円の仕事なのに1000万円で発注して、

利益をつけかえよう、という発想はアウトです。

 

また実際に仕事がないのにそれを仮装したりするのも、

完全に脱税です。

 

・きちんと仕事を行っていること

・その金額が妥当であること

 

これらを証明できる資料を用意しておきましょう。

 

2、消費税の免税期間

 

2つ目が消費税の免税期間の利用です。

 

新設の会社も資本金1000万円未満で、かつ

1期目の最初の6ヶ月の売上と給与等の支払額が

1000万円以下であれば、

消費税は2期間免税となります。

 

3、軽減税率

 

3つ目は法人税の軽減税率です。

法人税と一般的にいった場合には

 

・法人税(国税)

・法人住民税

・法人事業税

 

といったいくつかの税をまとめて法人税といっています。

 

このうち法人税(国税)の税率は23.2%です。

 

しかし中小企業の場合、

800万円以下の所得については税率は15%

と優遇されています。

 

ここで別会社を作ってその会社で利益を計上すると、

その2つ目の法人でも800万円まで

優遇税率を適用することが出来ます。

 

4、共同購入

 

4つめは共同購入です。

 

オススメランキング9位で

少額減価償却資産の特例について説明しました。

 

これは

 

中小企業者は30万円未満の少額減価償却資産について、

1年に300万円までは、減価償却をしないで

全額を経費にすることが出来ます。

 

ということでした。

 

ここで会社が2つ以上ある場合、

共同で資産を購入することが出来ます。

 

そして複数社で共同で購入した場合、

1社あたりの購入金額が30万円未満なら、

減価償却しないで経費とすることが出来ます。

例えば50万円の資産の購入をする場合、

1社では資産計上が必要ですぐに経費には出来ません。

 

しかし2社で半額ずつ負担して購入する場合、

1社あたりの購入額は25万円で30万円未満なので、

少額減価償却資産の特例を利用することが出来ます。

 

ただこの方法注意点があります。

共同購入したとしても実質的に使っているのが一社だけ

といった場合は税務調査で否認される確率が高くなります。

 

まずは実態として複数社で共同購入した割合で利用すること。

そしてその上で「契約書」などを作成して、

外部に証明できる証拠を残しておくことが大事です。

 

5、退職金の計上

 

5つ目は退職金の計上です。

 

分社化した場合、

新設した会社に従業員や役員を転籍させることもあると思います。

 

この場合、既存の会社は退職となるため

退職金を支給することが出来ます。

 

退職金は給与とは違う税率で計算されるので、

節税効果は高いです。

 

1位:出張旅費規程

最後に1位は「出張旅費規程」です。

 

これは

 

・社長一人で経営している会社や、

 社員は家族だけといった会社

 

・出張がある事業

 

だと特に有利です。

 

大企業だと社員を出張させるときに細かく経費精算しないで

「宿泊費や出張日当を一律で支給する」

という規程を設けています。

 

これと同じことを大企業だけでなく、

中小企業、1人社長も出来ます。

 

個人事業主では無理ですが、

会社であれば株式会社に限らず医療法人や合同会社でも

出張旅費規程を導入することが出来ます。

 

そしてこの規程を導入することで、

経費精算の簡略化というメリットと同時に、

大きな節税効果を手に入れることが出来ます。

 

これから1つずつ説明していきます。

 

「旅費交通費の定額精算」

 

旅費規程を導入すると旅費交通費について、

実費ではなく定額で支給することが出来ます。

 

旅費交通費には宿泊費や交通費があります。

 

たとえば社長は宿泊費1万5千円を支給する

と規程していた場合、

 

もしホテル代が1万円だったとしても、

宿泊費1万5千円を支給することが出来ます。

 

つまり差額5千円分だけ多く、

会社から支給することが出来ます。

 

そして法人税の計算上は1万5千円が経費計上でき、

また差額5千円についても所得税は課税されません。

 

「出張に関わるその他の経費」

 

さらに出張では旅費交通費のみでなく、

さまざまな出費が伴います。

 

たとえば、

 

普段は家でごはんが食べれるのに、

出張をすると外食になって食費がかさむ。

 

相手先へのお土産を購入する。

などです。

 

このように出張に行くと

普段は使わない余分な出費が意外にかさみます。

 

これらについても細々とした出費を精算するのが大変なので、

まとめて出張日当として支給することが出来ます。

 

例えば出張日当を5千円などと定めていたとします。

 

この場合、実際にお土産を購入したか、いくらだったか

などは関係なしに日当を支給することが出来ます。

 

そしてこの5千円については、

法人税の計算上経費に入れることができ、

所得税は課されません。

 

ただし1点注意点があって、

旅費規程の趣旨はあくまでも、

出張の際の経費精算の簡略化です。

 

使った経費の精算だから非課税なのです。

 

「非課税だ〜やった〜」

「だったら1日10万円にしちゃおう〜!」

 

なんてやったら税務調査が来たときに

高確率で否認されると思いますのでご注意を・・・

 

「本日のまとめの前に」

 

ここで本日のまとめの前に、少しお話があります。

 

世の中には白黒がはっきりしていないものが多いですよね。

白か黒ではなく、ネズミ色、いわゆるグレーゾーンのことです。

 

税務でも実際には白黒がはっきりと決められておらず、

グレーゾーンになっている部分がかなり大きいです。

 

「ディズニーランドって経費になるの?」

「スーツ代って経費になるの?」

 

これらは白黒はっきりさせることが出来ません。

 

ある人は認められるかもしれないし、

ある人は認められないかもしれない。

 

ではこんなグレーゾーンでは何が大事かというと、

 

・論理武装と

・証拠固め

 

です。

 

なぜディズニーランドが経費になるのか、

なぜスーツ代を経費にしているのか。

 

例えばスーツを衣装で使ったというのであれば、

それを示せる証拠はあるのか?

 

税務について勉強して、

これらを論理的に説明することができ、

そしてその論理を口頭ではなく、

証拠で説明できることが大事です。

 

「本日のまとめ」

 

それでは本日のまとめです。

本日は法人でできる節税9選をお届けしました。

 

第9位は、短期前払費用、少額減価償却資産の特例、

消耗品や広告費等の支払いでした。

 

これらはただの浪費にならないように注意して

実行してもらえればと思います。

 

第8位は共済です。

小規模企業共済と経営セーフティー共済

について紹介しました。

 

第7位は決算期の検討です。

決算期の検討が節税につながるパターンを説明しました。

 

第6位は固定資産は中古の購入を検討です。

新品ではなく中古品を購入することで、

通常よりも早く経費化することが出来ます。

 

第5位と第4位は消費税についてです。

免税期間でもあえて課税事業者を選択する方法と

簡易課税制度について説明しました。

 

第3位は役員社宅です。

社宅制度を導入することで自宅家賃を経費に入れることが出来ます。

 

第2位は分社化です。

会社の事業が2つ以上ある場合などは、

事業を別会社を新設して移行することが出来ます。

 

これにより様々な節税メリットを享受することが出来ます。

 

そして第1位が出張旅費規程です。

1人社長や出張がある事業の方には特におすすめです。

 

今回のランキングで使えるものがありそうかどうか、

ぜひ1度検討してみてもらえればと思います。

 

本日も最後までご視聴頂きありがとうございました。

 

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公認会計士・税理士

節税会計士タッキー

大学在学中に公認会計士2次試験に合格。 BIG4と呼ばれる日本で最大手の監査法人に3年間勤務。 独立後はプログラミングを独学で勉強し、 ヤフー・アマゾン・楽天の商品の価格を比較する、 価格比較サイトを約10年にわたり運営。 現在では 「会計士・税理士としての会計税務の知識」と 「価格比較サイトを立ち上げ、 個人事業主と法人の両方で事業を行った経験」 をもとに、 父の会計事務所でも働きながら、 主に以下の事業を行っている。 ・税務コンサルティング ・社会保険料コンサルティング ・ウェブ集客コンサルティング 趣味は、ピアノ、筋トレ、プログラミング、短眠。 6歳年上の妻、小学生の娘、息子がいる。

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